理系的ベース練習法その1

ベースに触れてからいつのまにか2年半も経っていた。 元々趣味の多い人間だが、その中でも結構力を入れている趣味の一つだ。 (とはいえ、常に集中的に練習してきたわけではない。) 今日はそんな自分が考えるベースの練習法を書いてみる。

まず楽器を練習する人には2種類のパターンがいると思う。 1つは、自分の好きな曲が弾ければ良い、という人。 音楽というのは音を楽しむものなので、これは非常に理にかなっている。 かく言う自分も、高校時代にピアノをやり始めたことがあって、 その当時は好きな曲の譜面を頑張って覚えて弾く、ということを繰り返していた。 このタイプの人は楽器を長く続けることができるのではないだろうか、と思う。

もう1つは、基礎から学びたいタイプの人。 基礎というのは物事の根幹をなすものであり、これなしに応用はありえない。 その意味で、このタイプの人は最終的な伸びしろは大きいだろうが、 一方で基礎学習は往々にして退屈であり、途中で投げ出しがちである。

この場でどちらが優れていて、どちらが劣っている、などという議論をするつもりはない。 ただし自分の場合はピアノの経験から、前者でいる限り、 初見演奏やかっこいい即興セッションができない、という考えに至った。 愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶとはよく言ったもので、その意味では自分はまさに愚者であった。

そこでベースを手に取ったその時から、 この楽器はしっかり基礎から学んでいこう、と強く思った。 と同時に、一つの大きな目標を立てた。 目標というのはモチベーション維持のためにも大事であり、 自分の場合はコード進行のみが記された譜面から、即興でベースラインを奏でられるようになる、とした。

一般の人にとってコードというと、ギターに関連しているイメージが強いと思う。 なぜなら、ギターはコードの音をいくつも同時にかき鳴らすが、 ベースは基本的には単音楽器であり、その意味でコードが関係なそうに見えるのである。 ところがどっこい(死語)、ベースもコード進行のルールに則って演奏を行なう。 誤解を恐れずに言えば、ベースは基本的にコードのルート音(根音)を弾いておけば、 とりあえず大きな問題はない。

そういう意味では上記で立てた目標は、曲と同時にコード譜を見ながら、 そのルートを素早く弾くことができるようになる、と言い換えても良い。 これはこれで一つの大きな目標だ。 ただし、現実的にはただコードのルートを弾いているだけでは、 少しつまらない演奏になってしまう。 したがって、曲と同時にルートを素早く弾けるようになる、というのは 当初の目標を達成する上で一つの通過点にすぎない。

では、まずその中間目標にたどり着くためにどのような練習が必要か、 ということを述べようと思ったが、些か書きすぎたようだ。 というわけで続きはまた今度。